初めましてならぬ、二度目まして。それでも感動は薄れなかった由縁別邸代田の日帰り温泉。暖簾をくぐった瞬間、喧噪がミュートになるだけでなく目や耳に入る情報量がぐっと減る。深く小さく集中したいならやっぱりここ、と改めて確信しました。
時間はたっぷりあるので、休みをはさみながら、温泉やサウナでゆっくり。これを繰り返すうちに、余計なものを落として、集中力だけが残っていく感覚に。整うというより、削ぎ落とす感じ。二回目の滞在では五感のすべてがゆるまり、満たされ、癒されました。前回は日帰りプランの概要を書いたので、今回は体感にフォーカスして、五感それぞれがどうゆるんだかをまとめました。
視覚をゆるめる
ここは季節や木のぬくもりを感じるデザイン。余計な張り紙やサイネージもなく、目に入る情報が少ない。随所に自然を感じる設えなので、温泉につかりながらぼーっと庭の岩を眺めたり、茶室では花を眺めたり。スマホで至近距離になりがちなピントから、数メートル先を見つめるために視野が自然と広がる。凝視ではなく、ぼーっと眺めるようになるので眼の筋肉もゆるむ。照明も暗めなので眼に優しい。
聴覚をゆるめる
照明と同様にBGMも控えめ。耳を澄ませば聞こえ、メロディーはあるが流行曲ではないので自然の音のように溶け込む。ここから下北沢が徒歩10分くらいだなんて信じられない静けさ。
嗅覚をゆるめる
館内に一歩足を踏み入れた時にほのかに感じる穏やかな香りは、由縁別邸向けに調合されたオリジナルの香り。大浴場に入れば温泉(箱根・芦ノ湖温泉の源泉)の香りが。そして塩素臭くないのも嬉しい。女湯はオリジナルのアロマを使ったミストサウナ(男湯はドライサウナ)。サウナの温度は高すぎないので、香りを楽しむために入れる。またミストサウナに時々ありがちな排水臭さが無い。館内のどこにいてもゆっくり呼吸したくなるような香りや清潔感。
触覚をゆるめる
芦ノ湖温泉の源泉はアルカリ性単純温泉ですこしとろみのあるテクスチャ。肌なじみが良く、温泉で身体をほぐすようになでると、とろみに包まれ、ゆるむ。湯温が高すぎないのででゆっくり、何度も入れるだけでなく、湯あたり※しにくい(※個人の感想)。
味覚をゆるめる
汗をたっぷりかいて、むくみや老廃物まで流した気分になったら茶室で一休み。ドリンクはアルコールメニューだけでなく、ノンアルコールもこだわりが詰まっている。お茶も種類が複数あり、自家製シロップのソーダや日本産フルーツジュースなどメニューが豊富。大きく透き通った氷が入ったグラスを傾けながら一口一口味わいながら水分補給。こんなゆっくり飲み物を飲んだのはいつぶりだろう。
茶室では甘味かおつまみ盛り合わせが選べる。オススメはほうじ茶の香りがギュッと詰まったほうじ茶プリン。湯上りの給水コーナーにも冷えたほうじ茶があり、ほうじ茶のおいしさと香ばしい香りによる癒し効果を再認識するはず。
ゆっくりしてほしい、という思いが伝わる日帰り温泉プラン
日帰り温泉プランは午前と午後に時間が分かれているものの、どのプランも最低でも4時間は滞在可能。茶室の利用時間は予約時に決める必要があるけれど、それ以外の時間は好きなだけ温泉を楽しんだり、小さな湯上りスペース休憩したり。冷えたほうじ茶や湯上りアイスも好きなだけ。アイスが前回来た時と種類が違ったのも嬉しいポイント。(大体2種類)
また日帰り温泉では受付時にミニタオルとバスタオルのセットを一組渡されて、それを滞在中使うパターンが主流だが、ここは脱衣所にあるタオルを必要なだけ使える仕組み。温泉やサウナをなんども出入りすると、2回目以降は濡れた身体を濡れたタオルで拭かなければいけない。このちょっとしたストレスを取り除いてくれる体験価値の高さ。
予約は2日前の15時までだし、あらかじめ茶室の利用時間を決めないといけないけれど、その分混雑とは無縁。一人ひとりが自分のペースで、ゆっくり休めるように、という思いを感じる。
いつの日か宿泊のプランでも滞在したい。懐石料理の夕食、そして焼きたてのお魚とだし巻き卵がメインの和朝食。働いて働いて、いつかここでゆっくり。
公式 https://www.uds-hotels.com/yuenbettei/daita/ →日帰り温泉プランは公式のみ
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