※展示室内写真NGのため作品の写真は公式サイト以外ないです。悪しからず!

 

2019/11/10 展示終了日ぎりぎりに行ってきた「チェコデザイン100年の旅展」のレポ(と寄り道スイーツ)です。

 

会場はブルジョワな街、世田谷区にある巨大な砧公園内にある世田谷美術館(なんてシンプルな名前!)。

駅近命!の平民を寄せ付けない駅徒歩20分!幸い30分に1本用賀駅からバスが出ているのでタイミングが合えばラッキー。

 

チェコ・デザイン 100年の旅

https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00195

パンフレット

https://www.setagayaartmuseum.or.jp/document/CzechDesign_press.pdf

 

開催概要(公式サイトより転載)

チェコ共和国と日本の関係は、オーストリア=ハンガリー帝国の一部であった時代から、二つの大戦を挟んで現在に至るまで意外に深いものがあります。後に初代大統領となったトマーシュ・G・マサリクがチェコスロヴァキアとして1918年に独立宣言をしてから、2018年で 100年となりました。本展は、アール・ヌーヴォーから、チェコ・キュビスム、アール・デコ、さらに現在に至るプロダクト・デザイン、玩具やアニメまでを含む、独立前夜からほぼ100年のデザイン約250点を、時代を追ってご紹介します。

 

スイスや北欧などはデザインのイメージが強かったけど、チェコデザインの第一印象はまた違いました。

イタリアやフランスのごろごろある、ルネサンスの香り残るコテコテの西洋美術的でもなく、

幾何学的だけど、フィンランドのようなポップでカラフルなデザインとも違う、独特なトーンのチェコデザイン。

チェコのアートで有名なのはミュシャと名前はわからずとも一度は見たことのあるモグラちゃん。(クルテクという名前だそうです)

でもミュシャからモグラちゃん登場まではアールヌーボー→折衷主義なアールデコ→機能主義とどんどんトレンドが移り変わっています。

 

ミュシャはアールヌーボーの代名詞のような芸術家で、スラヴ叙事詩のような芸術作品だけでなく、舞台を始めとして様々なポスターやデザインを手掛けているクリエイター。

とある舞台の宣伝ポスターでは

「スリムに描いてくれないとイヤ!」

という看板女優のリクエストにもこたえるプロフェッショナルなミュシャ。ある意味フォトショの元祖ですね。

ポーズが日本の萌えアニメのような身体をくねらせた独特なポージングなので、日本でもとっても人気なのかしら。と勝手に思ってしまいました。

 

自然のイメージを取り入れたアールヌーボーは1900年のパリ万博で有名になりました。

チェコの画家のポスターは中でも人気で、名前も見てもピンと来ないかもしれないですが、ポスターをみると既視感のあるデザインです。よくビストロやヨーロッパ風のカフェやレストランに貼ってありそうなデザイン。

 

花瓶やコーヒセットなどのインテリアやキッチン雑貨は、ウエッジウッドのような甘美なデザインとは真逆で、直線と曲線のバランスを極め、カラーをシンプルに抑えたキュビズム的なデザインを感じます。

チェコ展の公式サイトに載っているパヴェル・ヤナークはこの時代の代表格です。

 

そしてこの時代の面白いところはフォントです。本の装丁やポスターのフォントやレタリングは大ぶりでカクカクしていて、ストレートではっきりしたいかにも東欧的なフォント。見ていてエネルギーを感じるがちょっと肩がこっちゃうくらいの骨太な感じです。

 

時代を少し経て、1925年ごろになると幾何学的なデザインから少し柔らかさが出てきました。折衷主義なアールデコ様式になり、モチーフの植物や動物も曲線的になっていきます。

 

インテリアは相変わらず壊れやすそうな装飾はカット、シンプルで品質や使いやすさを重視したデザインが続きます。この時代のデザインは現代でもインテリアショップにありそうな不朽のデザインです。

例えば、真っ白な陶器のコーヒーセットは縁だけを落ち着いたブルーで縁取ったり、別のコーヒーセットは、青と赤のストライプがアクセント的に入っているのみ。このくらいの彩色にとどめることで、フォルムのシャープさがより引き立ち、飽きの来ないデザインになることを計算しつくされています。

当時の人々もこのデザイン性を大いに好んでおり、一番人気で売れた(もちろん材料の原価的に手の届きやすい価格であったのもある)デザインは球場の形をした真っ白なコーヒーセット。ころんとしてかわいい。決してぼってりしていなく、厚みがないので、口につけたときののみ心地や持ち手にフィットしそう。欲しい。

 

より無駄を省き、使いやすさと洗練さを両立したデザインになり、椅子などの家具は開放的で、線・形・素材がフリースタイルな感じなのに、本の装丁やポスターのフォントやレタリングはあまり変わらず。モチーフがもっとBoldに骨太になっているがどことなく陰鬱でシュール。

ポスターなどはそのモチーフが全面に出されているが、時代を現代に巻き戻した本展覧会のミュージアムショップではモチーフを連続模様のパターン化して印伝の財布にしていました。そうすると骨太感がやわらぎ、逆に“かわいい”になっていきます。

そう思うとどんなデザインも“かわいらしく”できる日本のデザインは面白いですね。

 

私にはチェコ人の友達はいないけども、当時無骨なレタリングと、シンプルの極みのデザインがどう生活になじんでいいたのかは想像がつかないけれど、他の国にありそうでない、チェコデザインのDNAを感じることができました。

 

さて、お待ちかねのおやつタイムは、世田谷美術館からバスがでている用賀駅から徒歩5分くらいにある洋菓子店リョウラ(Ryoura)

https://www.ryoura.com/gateaux/

 

メディアでもよく取り上げられているシュークリームを始め、季節のケーキから定番のケーキまでショウケースにずらり。

季節の和栗のモンブランは栗のうまみがギュッと詰まっていて、サクサクで上品な甘さのメレンゲともマッチ。

全体的にすこーしだけ小ぶりなのがうれしい。値段はデパ地下スーツよりも少し安いし、焼き菓子もめちゃめちゃおいしい。

バラ売りでも買えるので、会社おやつにも買いたくなってしまいます。

 

日曜限定で世田谷美術館から二子玉川駅行きのバスもあるけど、リョウラの魅了には抗えません。

 

リョウラへのアクセス

https://www.ryoura.com/shop/

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